麻雀と投資は似ていると思う

一時期、かなり麻雀を打っていた。

最近はほとんどやらなくなってしまったが、麻雀と投資は案外似ているところがあると思うようになった。

どちらも、一回の結果だけを見ても、そのときの選択が正しかったのかは分からない。

そして、どちらも期待値を考えながら、不完全な情報の中で選択を繰り返していく。

期待値の高い選択をしても負ける

麻雀では、期待値の高い選択をしたからといって、必ず勝てるわけではない。

その局面では最もよいと思われる選択をしても裏目になることはあるし、逆にあまりよくない選択をしても結果的に和了できることもある。

一回の結果だけを見れば、

期待値の高い選択をしたのに負けることもあれば、期待値の低い選択をしたのに勝つこともある。

投資も同じだと思う。

一定の根拠をもって買った株が下がることもあれば、適当に買った株がたまたま上がることもある。

だから、

勝った=判断が正しかった

負けた=判断が間違っていた

とは限らない。

一回一回には運の影響がある。

それでも同じような選択を何度も繰り返していけば、少しずつその人の判断の差が結果として現れてくる。

麻雀でも投資でも、一回の勝ち負けよりも、長く繰り返したときにプラスになる選択をすることが重要なのだと思う。

期待値が高くても負け続けることはある

これを理屈として理解するのはそれほど難しくない。

難しいのは、実際に負けが続いたときだ。

期待値が高いと思っている行動をしていても、普通に連敗することはある。

そうなると、

「本当にこのやり方でいいのか」

と思い始める。

そこで負けるたびに判断基準を変えてしまえば、長期的に期待値の高い行動を続けることができなくなる。

だから麻雀でも投資でも、ある程度は結果に振り回されずに同じ判断を続ける精神的な安定が必要になる。

とはいえ、私自身も負け続けて平然としていられるわけではない。

麻雀なら2、3回続けて負けた程度ではそれほど気にならない。

しかし、対局を後から見返しても、

「これ、どうやって勝つんだ?」

と思うような半荘が続くと、さすがにやる気がなくなってくる。

実際、一時期はかなり麻雀を打っていたが、現在は結構離れている。

期待値を理解していることと、負け続けても気にせず続けられることは、また別の話なのだと思う。

そもそも期待値は本当に算出できるのか

さらにややこしいのが、

自分が期待値の高い選択だと思っているものが、本当に期待値の高い選択なのか

という問題だ。

もし正確な期待値が分かっているなら、

「今回は負けたが、この選択自体は正しかった」

と考えればいい。

しかし、実際には把握できない情報がある。

麻雀では他家の手牌を見ることはできない。

捨て牌などからある程度推測することはできても、相手が実際に何を持っているのかを完全に把握することはできない。

投資でも同じで、将来の株価は分からない。

他の市場参加者が何を考えているのかも完全には分からないし、明日どんなニュースが出るのかも分からない。

どちらも、すべての情報を把握した上で期待値を計算しているわけではない。

分からないものが残った状態で、それでもどちらの選択が有利なのかを考えなければならない。

麻雀では統計を使う

麻雀については、和了率などの統計データをまとめ、それをもとにした戦術本がある。

もちろん、

「その統計は本当に正しいのか」

と疑い始めることもできる。

しかし、そこまで疑っていたらキリがないので、私はひとまず正しいものとして扱っている。

その統計を基準にして、実際の局面では他家の捨て牌などの情報も考えながら、

「この状況では、どの選択の期待値が高そうか」

と考える。

つまり麻雀では、少なくとも判断の基準になるものがある。

その上で、実際の状況に応じて考えることができる。

投資では、その基準を検証している途中

一方、投資については、私はまだ同じところまで行っていない。

現在は自分なりに一定のルールを決め、そのルールに従って取引した場合にどうなるのかを記録している。

勝ったのか、負けたのか。

どのような条件だったのか。

その後、株価はどう動いたのか。

そうした記録を蓄積して、現在は分析しているところだ。

そのため、今の段階では負けた取引について、

「これは期待値の高い取引だったが、たまたま負けただけだ」

と判断できない。

単なる下振れなのかもしれない。

そもそもルールに優位性がないのかもしれない。

まだ、それを判断するための材料を集めている途中だからだ。

考えてみると、麻雀では既に存在する統計データを利用しているのに対して、投資では自分の取引ルールについて、その統計を自分で作ろうとしているとも言える。

もちろんデータ量も信頼性もまったく違うが、やろうとしていることには似たところがある。

結果に振り回されず、結果を無視もしない

ここまで考えると、少し面倒な問題が出てくる。

期待値の高い行動をしていても負けることがあるのだから、一回の結果に振り回されてはいけない。

しかし、

「負けたのは運が悪かっただけだ」

と考え続けてしまえば、本当は間違っている方法をいつまでも続けることもできてしまう。

だから、

結果に振り回されてはいけない。しかし、結果を無視してもいけない。

必要なのは、一回一回の勝敗ではなく、ある程度まとまった結果を見ながら、自分の判断基準そのものを検証することなのだと思う。

麻雀と投資は、一見するとまったく違うものに見える。

しかし、分からない情報がある中で判断し、一回の結果ではなく期待値を考え、結果を積み重ねながら自分の判断が正しかったのかを検証していく。

そして、正しいと思う選択をしても普通に負ける。

このあたりは、思っていた以上によく似ている。